S1000RR裁判。被告口頭弁論。その2 H28年10月12日
私の証人尋問の続きです。
A氏弁護士が、私を追及するターン。
これまでの私の主張や証人の陳述書に対し、
論理の不整合や曖昧な点を突くことで、信用性を落とすのが狙いになるのでしょう。
それなりに緊張します。
傍聴席には応援してくれた友人達も聞いてますからね。
背中に、期待感のこもった視線を感じつつも、
噛んだら恥ずかしいぞ、
A氏のようにあたふた出来ないぞ、
などと、余計なことも気になりました(笑)
それでは、どうぞお願いします。
オレンジは私の弁護士、黄色が私、ピンクがA氏弁護士。
一枚目は前回エントリーの最後に提示したページの再掲です。
原告弁護人の質問から、参ります。
【解説】
私が転倒後、Aモーターサイクルに車両を持ち込んだ際の、私の認識を問うています。
操縦ミスなのか、車両トラブルなのか、どちらの認識だったのかと。
本当は、車両トラブルだとは被告も思ってなかったんでしょ?と誘導します。
それに対し、ミスの可能性も含め、様々な要因だろうと考えた、と答えました。
なかなか、巧い詰め方だなあと思いました。
ですが、最後まで詰め切らずに終えるのは、何故だろうと思いました。
裁判官へ与える心証としては、十分な尋問だったのでしょうか。
分かりません。
【解説】
依頼した修理内容の確認ですね。「エンジンの修理を依頼したのか否か」を、明確にしようとしているようです。
こちらは、「レースに出るための修理を依頼した」と、従前の主張を繰り返します。
話が噛み合わず平行線ですが、
「エンジンの分解修理を行っていないことを知っていながら車両を引き揚げたのだから、請負契約は成立しているだろう」
と言いたいのだと思います。
これも巧い詰め方だな、と思いました。
A氏のスペアエンジン積み替えの申し出を断った事については、
「A氏が直ったと言ったから信じたというが、修理が完全ならA氏がそんな提案するのはおかしいと思わないのか」
「不安じゃなかったのか」「不安なら何故乗ったのか」
という展開に。
途中で、弁護人の狙いとする落としどころが良く分からなくなりましたが、
私の判断ミス、ないしは、自己責任を言うが為だったのでしょうか。
「納得して引き揚げた」→「不安を抱えて乗った」→「走れなかった」=被告の自己責任。A氏の知るところではない。
という論理展開か。
私は、「納車時のA氏の説明を信用したから乗ったのだ」という主張を繰り返します。
【解説】
ここは、「アホか」ポイントなのですが、
私が車両に対して不安を感じており、且つ、怪我で自分で乗れないなら、
「誰かに筑波まで車両を運んでもらって、誰かに試運転させればいいじゃない?」
とのご提案。
幾ら金を積んでも、ワザワザやばいバイクでテストして身代わりとなって死んでくれるなんて奇特な方は、居ないと思うのですが…。
続いて、「予選での試走で、おかしいと思ったならなぜすぐ止めなかったのか?」と。
再度、私の自己責任との主張に繋げたいのでしょう。
私はここでも従前の説明を繰り返します。
A氏が「暫くオカシイけどエンジン回して大丈夫と言ったから従ったまでだ」です。
もし過去に一度でも「焼き付き」体験があれば、幾らプロフェッショナルなA氏に「回しても大丈夫」と言われても、
不調を感じていた暖機の段階でやめていたと思いますが。
この業界で10年以上飯を食っている、
S1000RRのプロであるA氏。
対して自分の経験値の低さを自覚したが故の、
自分の感覚や判断に自信を持てなかったがための、不覚です。
ここも、最後まで詰め切らず、終わりました。
動画に話が移ったかと思いきや、公道走行不可であることを確認し、リアサス崩壊事案に話が飛びます。
実は、気付かなかっただけで、私は既に詰んでいたのでしょうか??
【解説】
アホかポイント。
新説
「壊れたリアサスは壊れていなかった!」
です。
走行中サスのショックからロッドが抜け落ち、
内部の部品がバラバラに落ちて、つまりリアサスが無くなった状態を指して、
「被告が壊れたと捉えただけで、ホントは壊れていないということで間違いないで、いいですかっ!」
と詰め寄ります
弁護士=A氏の代理人。てことはA氏もそう思っている訳です。
実際、「組み立て直せば使えるのに交換したのは被告の勝手だ」と陳述してましたね。
そして、
壊れていなかった根拠は、
なんとGtribeのT代表の「ネジ山は潰れていなかった」との証言。
「サスは壊れていなかった!T代表も証言した!」
との主張を開陳します。
あれ?
T代表の云うことは信用ならんと、愚弄してませんでした?
信用できないと断じた証言を自らの証拠に持ち出すという愚を犯してしまいました。
どうでもよい裁判だから、遊んでいるのでしょうか?幾らA氏の代理人だからとはいえ、筋が通っていないことを言ってはだめだと思いました。
私の弁護士が突っ込んで、止めさせてあげてましたが。
【解説】
まだリアサスが続きます。
壊れたと思ったなら、どうしてすぐにA氏に文句言ったり賠償請求しなかったのか。
弁護士からこう言われてしまうと、何かあれば先ず訴訟起こさなきゃダメなのか?という気に成ります。
(そういえば、彼の飯のタネはそれでしたね…。)
二度とA氏に触らせたくなかったし、もう関わり合いになりたくなかったからだ、と答えました。
【解説】
毎月の請求書で、どんな気持ちになったのか?と聞かれました。
どうしてそんなこと聞いてくれたのだろう?(笑)
請求書が毎月来る。2年間毎月。
払うつもりはないと、連絡する。でも無視される。
サーキットで会うことが有っても目を逸らされる。
だから、こちらも放置。
なのにまた翌日執拗な請求書だけ、まるで不幸の手紙のように届けられる…。
とても気持ちの悪いやり方でした。そんな話です。
最後に私の弁護士から確認事項としての質問。
レースから暫くたって送られてきた請求書。
何故16万弱の請求額のうち、4万程度は払ったのか?と。
「レースに出られるような修理」は未だ成されていなかったものの、
部品代として記載されていた分は、その真偽を問わず払っておいた、というだけです。
略取、とか言われたくなかったですし。
【解説】
最後です。
私の尋問を聞き終わり、裁判官から直接質問が飛びます。
流石に緊張しますね。
【解説】
結構高圧的な裁判官です。敬語もまともに使えない。税金で食ってる貴方が、国民の為に好きでやってる仕事でしょうに。
イメージ通りで可笑しかったです。
「被告は、ギア抜けと思った、メカトラブルとは思ってなかった、そうでしょ?」
と詰めてきます。
ほう!踏み込んだ事を断定的に!と思いました。
ですが、そこは争点じゃなかった筈。
直したのか、直していなかったのかという事実認定が成されればよい。まだ直ってないものに金は払えん、ということなわけで。
云った云わないじゃあないでしょう?裁判官さん。
これは、相手側の弁護士に旨くやられたなあ、と気づきました。
その後は、
伝票にある作業内容は、いつか直さなきゃならない項目なんじゃないの?という指摘。
これは一理あります。
ですが、その部分もあるかもしれないが、そうでは無い部分もあります。一概には言えません。
例えば部品がないが故の応急処置作業など、時間があれば部品交換で新品になる訳ですし。
もっとちゃんとした他のメカなら違うやり方のところもあるでしょうし。
そのあたりもう少し丁寧に説明して差し上げれば良かったかなと思いますが、
朧げながら、裁判官が考える落としどころが見えてきた気もしました。
【解説】
ブログの公開非公開について説明していますが冗長なので割愛します。次の、私の弁護士による纏めをご覧ください。
【解説】
FC2のブログの、
見て頂ければわかりますが、右に表示されるカレンダーなどは現在の日付で更新されて見られますが、
本文などはパスワードで見られなくなる構造だったんですね。この説明です。
要は、ブログ記事が名誉を棄損する内容なのか、
だとしたらそれがどれくらいの期間掲載されていたのか、衆人環視の物となっていたのか、
というところの整理でしょう。
うーん、やはり名誉棄損扱いは免れないのか?
記載内容が事実だろうが無かろうが、
A氏が「嫌な気持ちになった」ことが認められれば、名誉棄損の賠償請求が認められる。と、既にこの時は知っていましたので、
記事に公益性が認められないのであれば不利だとは思いました。
これで、証人尋問および原告、被告の口頭弁論が終わりました。
ここまで、、、如何でしたでしょうか。
裁判の過程で提出された全ての文書を公開し、それに私の見解や付帯資料をご覧いただきました。
裁判官からの結構な量の質問を受け、反訴したとはいえど、そもそも私が被告なのでそれは当たり前なのですが、
さて、判決では原告の訴えがどこまで認められるのか?
考えを巡らせました。
ですが、最後に私の弁護士から、和解に向けた話し合いを提案しました。
申し訳ありませんが、まだ続きます。
あと、、、2回、、、位だと思います…。